Learning from the Fields

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横山 智 [名古屋大学大学院環境学研究科 教授 博士(理学)]

Prof. Satoshi YOKOYAMA Ph.D. [Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University]

名古屋大学で地理学の研究を実施している横山 智の個人ホームページです。自然と人間活動の相互関係を解明するために、東南アジア大陸部において、グローバル化に伴う土地・森林利用、自然資源利用、人口動態、食文化の変化に関する調査研究を実施しています。サイト名“Learning from the Fields”は、「フィールドから学ぶ」という意味です。このサイトでは、現地の自然や人びとから多くのことを学んで得られた研究成果を紹介いたします。

専門分野: 文化地理学(伝統的社会の文化生態学, 政治生態学, 食文化)/東南アジア地域研究(特にラオス)

拙書『納豆の起源(NHKブックス No.1223)』NHK出版(2014年)で紹介した写真をカラーで紹介する特別ページを開設しています。東南アジアとヒマラヤの納豆をのぞいてみたい方は『納豆の起源』特別サイト(スマホ非対応)にお入りください。

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横山 智編『世界の発酵食をフィールドワークする』農山漁村文化協会

2022年1月28日発売、240ページ、2090円(税込)

名古屋大学博物館での特別展の開催に合わせて、農文協から書籍を刊行しました。本書を読むと特別展をもっと楽しむことができます!

世界各地で、農畜水産物を長期に保存したり、うま味を醸し出す発酵食を調味料として利用したり、栄養豊かな発酵食を主食としたりする人間の営みにフォーカスを当て、地域の食文化における発酵食の位置づけ、発酵食と社会との関係を明らかにしました。

取り上げた地域は、日本、モンゴル、カンボジア、タイ、ラオス、ミャンマー、ネパール、エチオピア、アフロ・ユーラシアの乳加工品をつくる地域。そして、インジェラ、エンセーテ、納豆、ナレズシ、塩辛、魚醤、後発酵茶、馬乳酒、チーズ、バター、醸造酒、餅麹などの発酵食品を取り上げています。

農文教「編集室からとれたて便」に、カラー写真、目次、試し読み、書評などの詳細な情報がありますので、ぜひご覧ください。

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横山 智『納豆の食文化誌』農山漁村文化協会

2021年6月23日発売、301ページ、2970円(税込)

納豆はご飯のおかず? 調味料? 味噌、醤油と並んで和食に欠かせない納豆は、アジア全域でもおなじみのソウルフード。でも各地の納豆を見れば、トウチや魚醤と同じく調味料としてや、チーズがない時期の代用品として使われたり、植物の葉や段ボール箱の中で自然発酵させたり……地域によって納豆の姿はさまざま。日本では、かつて「ハレ食」だったのが、現在は健康食として、伝統食材としても見直され始めています。地域や時代につれて変遷をとげる「アジア・日本の納豆」の深い世界を、豊富な写真や図版とともに伝えます。

農文教「編集室からとれたて便」に、カラー写真、目次、試し読み、書評などの詳細な情報がありますので、ぜひご覧ください。

新 着 情 報

2023/03/17
古今書院から私が編者となった『フィールドから地球を学ぶ: 地理授業のための60のエピソード』が刊行されました。
2023/02/02
私がブータンの醸造酒アラの写真を提供した『世界のお酒図鑑: 112の国と地域の地酒を酒の雑学・お約束とともに解説 (地球の歩き方BOOKS W 27)』がGakkenから刊行されました。
2023/01/31
日本地理学会創設百周年事業の一環として,日本地理学会編『地理学事典』が丸善出版より刊行されました。私は「アジア研究」と「資源と生業」の2項目を執筆させていただきました。
2023/01/03
現在実施中の科研費『アジア発酵食文化圏の再構築を目指す学際的研究』(基盤研究(A),研究課題番号 21H04375)が,生物多様性に基づく規定および名古屋議定書に基づく規定に沿って遺伝資源の研究を実施するために,ラオス政府とABS(遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分)に関して相互に合意を行いました。ABSクリアリングハウスにIRCC(国際遵守証明書)ABSCH-IRCC-LA-262827-1が掲載されました。
2022/11/20
『令和4年度 鶴岡致道大学(第6講)』にて招待講演「世界の発酵食をフィールドワークする~たかが納豆、されど納豆」を行いました。
2022/11/16
『照葉樹林文化研究会 2022年集会(オンライン開催)』にて招待講演「アジア・ヒマラヤの照葉樹林帯の納豆」を行いました。
2022/11/14
『地理学評論』第95巻第6号に『納豆の食文化誌』の書評(松山 洋先生)が掲載されました。
2022/11/06
Springerの書籍"Environmental Degradation in Asia: Land Degradation, Environmental Contamination, and Human Activities"に、大学院生D1のオトゴンバヤル・ムンフドゥラムさん他との共著論文'Detection of Anthropogenic and Environmental Degradation in Mongolia Using Multi-Sources Remotely Sensed Time Series Data and Machine Learning Techniques'が掲載されました。
2022/10/26
『人文地理』第74巻第3号に『世界の発酵食をフィールドワークする』の書評(野中健一先生)が掲載されました。
2022/10/26
『人文地理』第74巻第3号に『納豆の食文化誌』の書評(中村周作先生)が掲載されました。
2022/10/17
月刊『日本の学童ほいく』(2022年11月号)に「そうなんだ!! 世界納豆探訪」が掲載されました。
2022/10/17
名古屋大学環境総合館でInternational workshop on “Changing landscapes and livelihoods in Southeast Asian Massif”を開催いたします。
2022/10/11
『アジア・アフリカ地域研究』第22巻第1号に『世界の発酵食をフィールドワークする』の書評が掲載されました。
2022/10/09
2022年10月9日の東京新聞/中日新聞 に「納豆の食文化」(サンデー版「大図解シリーズ」No.1581)が掲載されました。私が取材協力し、コラムも掲載されています。
2022/10/05
古今書院『地理』(2022年10月号)に『世界の発酵食をフィールドワークする』の書評が掲載されました。
2022/09/16
環境学研究科の広報誌『環 KWAN』43号(2022年9月)の「環境学の授業拝見!」で私が担当している人文地理学セミナーが掲載されました。
2022/08/24
『日本農業新聞』2022年8月21日あぜ道書店に『世界の発酵食をフィールドワークする』の書評が掲載されました。
2022/07/31
名古屋大学博物館 第28回特別展『世界の発酵食をフィールドワークする』の講演会、全7回開催が終了しました。毎回たくさんの方々(対面50名+ウェビナー120〜140名)に参加して頂き本当にありがとうございました。最終回は私も「アジアの納豆から日本の納豆を捉えなおす」と題する講演を行いました。特別展は、9月24日まで開催しておりますので、まだご覧いただいていない方は、足を運んでいただければ嬉しいです。なお、開催日・時間など、変更になっておりますので、詳しくは名古屋大学博物館のHPでご確認ください。
2022/07/19
朝倉書店から私が項目「気候と食文化」を執筆した『図説 世界の気候事典』が刊行されました。
2022/07/10
前川健一さんによる『世界の発酵食をフィールドワークする』の書評「フィールドワークは、文句なくおもしろくて、楽しいぞ!」と若者を世界に誘い出すが味の素食の文化センター『vesta』127号に掲載されました。
2022/06/18
大会実行委員長となっている『日本熱帯生態学会 第32回年次大会』@名古屋大学で「焼畑の伐採作業に関する一考察:ラオス北部ルアンパバーン県ゴイ郡H村を事例として」を口頭発表いたしました。
2022/05/17
5月27日(金) 17:00~19:00に「Kimchi, Durian, Cardamon,,,(新大久保駅直結)」で開催される『東海国立大学機構×K,D,C,,,「食と農」領域オープンイノベーションコミュニティ(FAOIC)キックオフイベント』のトークセッションに参加いたします。当日は、現在開催中の名古屋大学博物館 第28回特別展『世界の発酵食をフィールドワークする』の企画の背景とか、納豆の研究についてお話したいと思っています。現地もしくはオンラインの参加は、上のリンクからお申し込みください。
2022/05/16
6月18日(土)〜19日(日)に名古屋大学で開催される『日本熱帯生態学会 第32回年次大会』のプログラムが公開されました。非会員でも参加可能です(申し込みは5月20日まで)。一般発表/ポスター発表だけではなく、シンポジウム『熱帯からの新種報告最前線』やサテライト企画『フィールドワークと月経をめぐる対話:熱帯に暮らす人・動物・フィールドワーカー』など、興味深いイベントも開催されます。奮ってご参加ください。ちなみに、私も18日に「焼畑の伐採作業に関する一考察:ラオス北部ルアンパバーン県ゴイ郡H村を事例として」と題する口頭発表を行います。
2022/04/19
『サンデー毎日』(5/1号)に『世界の発酵食をフィールドワークする』の書評SUNDAY LIBRALY「食べて 飲んで 読む」(木村衣有子さん評)が掲載されました。
2022/04/08
名古屋大学博物館 第28回特別展『世界の発酵食をフィールドワークする』の全7回の対面での講演会はすべて満席になったため締め切りました。オンラインでの参加は可能です。ご参加お待ちしております。
2022/03/20
オンライン開催された2022年日本地理学会春季学術大会で「ラオス北部遠隔農村における人口動態と水田所有」についてポスター発表をいたしました。
2022/03/01
名古屋大学博物館 第28回特別展『世界の発酵食をフィールドワークする』 第1回・第2回の講演会(対面・オンライン同時開催)の申込みが始まりました。無料で参加できます。
2022/02/25
日本熱帯生態学会ニューズレター126号に小坂康之氏(京大ASAFAS)による『納豆の食文化誌』の書評が掲載されました。
2022/01/28
農山漁村文化協会から私が編者となった『世界の発酵食をフィールドワークする』が刊行されました。
2022/01/13
私が企画した、名古屋大学博物館 第28回特別展『世界の発酵食をフィールドワークする』のチラシが完成し、名古屋大学博物館のHPに掲載されました。開催期間は、2022年3月22日-9月24日の約6ヶ月間です。期間中、講演会を7回、合計14講演を予定しています。どれも、興味深い内容ですので、奮ってご参加ください。